少子化対策してるの?育児中のシュフが輝けないわけ。
国が言う“男女平等”とか“女性が輝ける社会”ってなんだろう。
この記事は私や親しい友人が育児をしている中でモヤモヤしてしまった愚痴です。
【シュフ】と表記させていただきますが、有名ブロガーさんのように男性が主に家庭に深くかかわっている場合もあると思うのでカタカナ表記をお借りしました。勝手に。
この記事での【シュフ】は主に家庭で子育てを能動的に主体的に動いている事を指しています。
- 子どもがいると社会で輝けない?
- そもそも一馬力では生活できない
- 社会も会社も女性がシュフだと思っている
- 兼業シュフに対して厳しい保育園と学童
- 兼業シュフは本腰入れて仕事が出来ない
- 男女平等は可能?不可能な現実
- 願いは子育ての方法を選びたい
子どもがいると社会で輝けない?
子どもを産み育て始めたからには“子ども第一優先”。もう子ども自身がピカピカで眩しいですよ。むしろね、子どもが輝いていれば別にピッカピカに自分が輝く必要なんてないんですけどね。
でも子どもを輝かせるために親も輝いていないと、子どもって輝いてくれないんですよ。
“子ども第一優先”ってどんなことを考えますか?
やっぱり時間に余裕持って接してあげたり話を聞いてあげたい。
子どもの習い事のことも考えてあげたいし、子どもの喜ぶことを探して一緒にやってあげたい。一緒にでかけたりして実体験から多くの事を学んでほしい。
と頭の事は子どものことでいっぱい。
子どもとの時間を作るために仕事なんてしてられませんよ!社会なんかより家庭で輝きたいのよ!!っていうのが私の本音。
ですが、世の中にはたくさんいて、大きくはこの二つに分かれると思います。
- 子どもと時間をたくさん作って子どもと輝く人
- 仕事がバリバリ出来るからこそ輝いて子どもを輝かせることが出来る人
でもこの中には
- 1だけど働かなきゃいけない人
- 2だけど働く時間が限られている人
- この狭間で苦しんでいる人←私
がいます。
我が家は共働きで、共働きするにあたっての旦那は、子どもを第一優先に考えるという同一の目的を果たすためのパートナーです。なのでとても理解もあり、協力的です。
…が、“子ども第一優先”に動くのは「私(シュフ)」で、旦那はシュフが“子ども第一優先”に動くためのパートナーという作りに不満とストレスが非常にたまっています。
お互いがシュフになれるとベストでしょうが、これには家庭の問題だけではない事情があると思っています。
- そもそも一馬力では生活できない
- 社会も会社も女性がシュフだと思っている
- 兼業シュフに対して厳しい保育園と学童
- 兼業シュフは本腰入れて仕事出来ない
そもそも一馬力では生活できない
それは我が家が貧困層だから?
これは厚生労働省が出している世帯の所得金額を階級別にしたグラフです。
出典:平成30年 国民生活基礎調査
このグラフのどこから下が貧困層と呼ばれるかはわかりませんが、本音を言えば旦那の所得より低い所得の人数の方が多いです。
でもその我が家でも私が家庭で輝くために旦那の一馬力で家庭を支えるのは難しいと思っています。なので私も働いているし、今後も働く予定です。
仕事が嫌ということではありませんが、「“子ども第一優先”で働くこと」が非常に辛いのに一時でも辞めることができないのは金銭的な問題が一番大きくあると思います。
ときおり「育てる金がないなら子ども産むな」というのを聞きますが、我が家でこの状況なので、世間の半数以上の世帯が子どもを持つことが不可能と考えます。
しかし、国は「子どもを産んで」というのに育てる環境にまだまだ問題があるとおもっています。
全ての根底はこの一馬力で子育て出来ないという現状が問題だと思っています。
みんなが働きたいわけではなく「働かざるを得ない人もたくさんいる」ということ。
一時的でも「働かない」「家庭で輝く」という選択肢が選べない人も多い。
社会も会社も女性がシュフだと思っている
ゆえに旦那も“子ども第一優先”に動くのは女性の私で、そのシュフが“子ども第一優先”に動くために“協力している”立場になってしまうんだと思っています。
ここだけなら旦那に説明すればさらに“協力”はしてくれますが、どうも動きが受動的に感じるのはやはり社会全体根底に【シュフ=女性】というのがあるからでしょう。
これは働くことで輝ける女性にとってすごく不都合なことです。
なぜなら仕事する上で子育てや家庭のことを理由に振る仕事を選別されてしまったり、正社員なのにアルバイトのような感覚に陥る業務しかなくなってしまったり…
仕事に対するモチベーションもあがりません。
さらに、幼い子どもがいる兼業シュフは保育園や学童への送迎時間を常に気にして仕事をする必要があります。逆に言えば、パートナーは臨時の時以外、送迎時間を気にする必要はないのです。
つまり兼業シュフは仕事中常に子どもの事が頭にあります。
- 保育園や学校からの呼び出し
- 送迎時間
そして残業や休日出勤などパートナーと同じように仕事しているにも関わらず、通常業務外のことは全てパートナーに相談したり許可を得ないとできません。なぜならパートナーがその想定外の時間に普段どおり子どもをシュフに任せて仕事していたら“子ども第一優先”はできません。残業なら送迎時間に迎えに行く人がいなくなってしまうのです。
会社も建前上シュフには「お迎えの時間だから帰っていいよ!」と言ってくれますが、個人の本心は「帰れていいよね」「仕事ふれないな」という空気が流れます。
夫婦のうちどちらかでも仕事に重きを置いていないと生活できなくなってしまう場合もあるわけですよね。
兼業シュフに対して厳しい保育園と学童
じゃぁ保育園や学童は働くシュフに寄り添ってくれるかと言うと、そうでもありません。やはり行政の管轄は特に。
「会社から働いている証明を出してもらえないと保育園・学童には入れません。」から始まり、残業時間の申請がないと定時きっかりで迎えに行く時間しか預かってはくれません。
申請書に残業記載欄があっても書いてくれる会社なんてどれだけありますか?
申請書には勤務時間・残業時間・通勤時間を書く欄がありますが、着替えや駐車場への移動時間はどこかに含むんですか?無視ですか?
きっと法律上、着替えは勤務時間、駐車場への移動時間は通勤時間なんでしょうけど、人事課がそこまで見越して書いてくれますか?勤務時間に着替えに行ったら職場では白い目で見られるでしょう?更衣室が遠い場合だってあるんですよ。
「なのに申請書どおりにしか預かれませんよ。」
「残業?サービス残業でしょ?定時に切り上げて迎えに来てください」
「保育園よりこちら(学童)を先に迎えに来てくださいね」
なんて冷たく言い放たれます。大きなお世話だ!と叫びたくなることもあります。
そもそも妊娠をきっかけに辞めざるをえなかった人もいて子持ちで仕事探しなんて本当に大変なのに、休職中は三ヵ月くらいしか保育園の認定をしてくれなかったり、結局預けられず保育料を別で出費しての就活もザラです。
保育園が決まらなければ仕事は出来ず、仕事が決まらなければ保育園には入れず。
3歳未満なんて私のような田舎ですら落ちることもあります。
運よく入れても兄弟バラバラの保育園。「通園通勤に何時間かけるんだよ」と思ったこともあるし、子育てを理由に自主退職を願われたこともあります。その時すぐに再就職を決めたものの新しい職場の申請書が間に合わず、次年度の保育園入園を取り消されたこともあります。
帰ったらそれこそ寝かしつけまで短時間で構ってあげられる余裕もなく保育料代を稼ぎに精神的に追い詰められたときは「本当に働く女性応援してんの?働くと苦しくなる。でも、これ以上社会から離れてからなんて年齢的にも復帰できる場所があるかわからない」ともがき苦しんでいました。
兼業シュフは本腰入れて仕事が出来ない
職場の世間体を気にした配慮のようなもの、自分自身の呪縛や環境、現状があって、兼業シュフは仮に仕事で輝ける部類の人であっても輝くほどの仕事ぶりを発揮することが出来ず、不完全燃焼の毎日を過ごすことになります。
「あれもやりたい、この仕事もやりたい。でも迎えの時間が…」となります。仮に定時の時間でバリバリ働けたとしても子どもの急な熱などで呼び出されるとどんな仕事の最中でも切り上げなければいけないことを考えると会社も本人も「その人しかできない仕事はできない」と考えるでしょう。
そしていろいろやりたいと育児中にも頭を仕事に傾けてしまい、なかなかどちらにも集中できなくなってしまうのです。
独身時代のように「思い切り仕事したい!休みの日も自己啓発して仕事に活かすぞ!」なんていうのは不可能で、家に帰っても家事育児、休みの日は行事や保護者会で全く自己啓発どころか休む暇なく休日を終えてしまう日ばかりです。
仕事にも子どもにも全力で向き合えないジレンマを抱えながら過ごします。「子どもが小さいうちだけのこと」と吹っ切れる人は多くないでしょう。なぜなら子ども1人でも妊娠期間から学童に入れなくなる小2まで約10年です。子どもの性格によりますが長いと10年キャリア最前線からは離れることになります。
さらに2人3人と子どもの数が増えればそれだけ10年以上仕事に本腰入れないというのはキャリア女子からすると結構苦しい期間ですよね。
しかし、そこまで理解してくれない職場は「休みの日に自己啓発やセミナー参加もしないのか」と仕事に関わっていないことを責められる時もあり、さらに追い打ちをかけられます。
会社や国は働く女性の味方をうたっていても、実際はバリバリフルタイムで仕事をこなす女性を求めているのは明白です。仕方ないという理解もできますので「平等にしろ!」というわけではありませんが、苦しい毎日をこう過ごしています。
男女平等は可能?不可能な現実
私は「不平等だ!性差別だ!」と訴えるつもりは全くありません。
そもそも男女平等ってどの男女が基準なの?不可能じゃない?いや、可能な場合もあるでし、仕事をしっかりしたい方にはいい制度だと思っています。
が、国が望んでいるように子どももたくさん育てて会社で平等に働けるシュフなんていないと思います。
国は女性に「子どもをたくさん産んでほしい」という。
会社は女性は「結婚したら子どもを産む」と思っている。
そう、これは“女性”であることがすでに平等を不可能にするイメージがある。
だから就職時、採用後結婚が決まった時点で“出産を見据えた採用と人事”が始まる。
もう平等なんて不可能な人が多いでしょう…
それでも平等にあれもこれもこなします!!!!ってバイタリティ溢れる人もいるかもしれませんが。
願いは子育ての方法を選びたい
一言でいえば「一馬力で家族養える賃金を保証してほしい」が本音です。
そうすれば
- 一定期間、仕事から離れたい
- 夫婦で兼業シュフになる
- 高いところに預けてでも好きな仕事に専念したい
は大きなストレスがなくなり、あらゆる形で子育てに専念できます。
つまりは親も子も輝ける。
子どもの性格・状態によっては付きっきりで見てあげたい時期や子もいるでしょう。子どもを中心に生活を柔軟に選べたらいいのになぁなんて思います。
正直「子ども産んで」という割には子どもを大切にする環境は充実していなくて、それに対してシュフは輝くどころか精神的にも疲労疲弊してます。
子どもを持つことで得られる喜びは計り知れませんが、大きな責任とともにこんな現実が待っているとわかると、子どもを持つことに迷いや不安が生じ悪循環に陥っているようにしか見えない。
「子どもを育てる事に専念できる」環境作りを国が頑張ってほしいなぁと思います。